2月補正予算では、キジハタ・アカムツの種苗生産施設を増設することとして、滑川栽培漁業センターの予算3.9億が計上されていました。
富山県栽培漁業センターが2013年に世界で初めて種苗の生産に成功したアカムツ。居酒屋などでは高級魚「ノドグロ」として知られています。昨年から本格的な放流に着手しているのですが、漁獲できる大きさになるまで4年程度かかるとのこと。
アカムツの生態は未知の部分が多いのです。沿岸域を回遊し、能登半島を回り込んで、漁獲されるのは実は能登半島、なんて説もあります。平成15年から試験的に放流した個体について、調査できるのが来年くらいと聞いていていますので回遊性の調査結果を待ちたいと思っています。
アカムツは弱い魚種で、調査のためのタグを打つことができません。ではどうやって種苗であるとの判別をするのか。研究員の方から面白い話を聞きました。種苗生産するとその半数近くが元来2つある鼻が、ひとつになるそうで、そこで判別するとのこと。今議会でブランド名について高野議員は、のどは黒いが腹は白い「ハラジロ」を提案されたが、私はアーラびっくり一つになった「ハナツナガリ」を提案したいと思います。
一方キジハタですが、種苗生産は量産技術開発の前段階でいったん休止となっていました。しかし技術の発達によって課題解決の見込みがあるとの判断から、2011年から再開されたのであります。
高岡あたりでは「よねず」と呼ばれおいしい魚として認識されています。だけど市場などではむしろ安い魚として扱われているのではないでしょうか。「よねず」は漢字を充てると「夜寝ず」だそうです。なるほど夏場夜釣りでよく釣れると聞いています。ブランド化に期待したいですね。
昨年はイワシが獲れず大不漁の年となりました。回遊魚はあたりはずれがどうしてもあります。栽培漁業の振興は富山県漁業の発展に欠かせない事業だと思います。いつまでも富山湾の魚を食べたいですしね。