2月9日、いよいよ平昌オリンピックが開幕します。我が国からは、メダルが期待される、男子フィギュアスケートの羽生結弦選手、女子スキージャンプの高梨沙羅選手など155名が参加する予定となっています。富山県からもハーフパイプ女子の大江光選手が出場するということで盛り上がること間違いなしです。
しかし、朝鮮半島情勢の緊張が高まっていて主要国の対応が注世界の耳目を集めています。韓国と北朝鮮は2月9日の開会式に朝鮮半島を描いた統一旗を掲げて合同入場するほか、女子アイスホッケー競技に南北合同チームで出場することで合意し、連日マスコミ報道されました。北朝鮮の核開発やミサイル問題で世界が北朝鮮を非難している状況なのに、これはないでしょう。ソウル聯合ニュースは、北朝鮮が平昌冬季五輪開幕前日の2月8日に朝鮮人民軍の正規軍創設70年を記念した閲兵式(軍事パレード)を開催するため、準備を進めているようと報道していて、いったい韓国の真意がどこにあるのか、全くわかりません。
当然、アメリカは反発を強めています。開会式にトランプ大統領本人は欠席。代わりにペンス副大統領を派遣するとの事としていますが、大会そのものへの不参加の意思があるのでは、とまで報道されました。それはそうだ。一触即発の米朝関係を考えればそうなっても仕方がない。韓国はアメリカよりも北朝鮮への「微笑外交」を重視したのです。
では中国はどうか。韓国も中国は安全パイと踏んでいたようです。文在寅大統領が習金平主席に直接会って招請したのだけでも2回。北京が次回の冬季五輪の開催地ということもあって期待が持てたんでしょうけど。実際には習金平国家主席は開会式には参加しません。李克強首相さえ出ません。党幹部での対応であるとしています。なぜか。アメリカとの約束、高高度防衛ミサイル(THAAD)の配置があったからと言われています。
ではロシアは。そもそもドーピング問題で、平昌五輪に参加できません。したがってプーチン大統領は来ません。
このほかではフランスのマクロン大統領も欠席です。このように各国はいろんな思惑の中で平昌五輪に対応しています。
さて、日本はどうすべきでしょう。日本だけは来てほしいと切望する声も聞かれるとの状況の中、当初は安部首相不参加としていました。しかし、先日ついに参加の意向を報道陣に漏らしました。これについては賛否両論、自民党内でも意見が分かれています。
報道記事では「五輪は平和とスポーツの祭典であり、日本は2020年に東京五輪を主催する立場だ。諸般の事情が許せば平昌五輪開会式に出席し、日本人選手たちを激励したい」と述べられ、その際に文在寅大統領と会談し、慰安婦問題をめぐる日韓合意に関し、文政権が示した新方針を「受け入れることはできない」と直接伝える意向を示され、あわせて核・ミサイル開発を続ける北朝鮮については「高度な圧力の維持を再確認したい」と述べられたとのこと。
日本は十分に韓国に、文在寅大統領に配慮していると思う。韓国の皆さんの中にも、このことを理解していただける方がいると信じたい。でもそうであるならば、ここまで混乱しなかったのでは。安部首相は腹が立って帰ってくるだけだと思います。